
タコ(胼胝)とウオノメ(鶏眼)は、足に繰り返し加わる圧力や摩擦によって生じる角質の肥厚です。特にウオノメは芯が形成され、神経を圧迫するため強い痛みを伴うことが多いです。これらの症状は、適切な靴選びやインソールの使用によって予防・軽減できます。
タコ・ウオノメのメカニズムと対処法
タコ・ウオノメのメカニズム
1. 形成の原因
タコとウオノメは、皮膚が慢性的な刺激を受けることで角質が厚くなる現象です。主な原因は以下の通りです:
- 過度な圧力:足の特定部位に繰り返し荷重がかかる
- 摩擦:靴の内部で足が動き、皮膚が擦れる
- 足の変形:外反母趾や開張足などにより、局所的な負担が増加
- 歩行の癖:つま先側に過剰な圧力がかかる歩き方

タコ・ウオノメはその箇所に圧が集中しているサインです。
2. タコとウオノメの違い
タコ(胼胝) | ウオノメ(鶏眼) | |
---|---|---|
特徴 | 皮膚の表面が広範囲に硬くなる | 角質が皮膚の内側に向かってくさび状に硬化 |
痛み | ほぼなし(圧迫時に違和感) | 芯が神経を刺激し、強い痛みを伴う |
発生部位 | 足裏全体、指の付け根 | 足指の間、指の付け根 |
靴とインソールによる対処法
1. 靴の選び方
適切な靴を選ぶことで、タコやウオノメの発生を防ぐことができます。
- サイズが合っていること:足の長さ・幅に適した靴を選ぶ
- つま先の形状:先が細すぎる靴は指を圧迫し、ウオノメの原因に
- 適度なクッション性:衝撃を吸収し、局所的な圧力を軽減
- アーチサポート:開張足や偏平足の負担を減らす

脱ぎ履きしやすい緩い靴は、タコ・ウオノメを悪化させます。
2. インソールの活用
インソールを使用することで、足裏の圧力を分散し、タコやウオノメの予防・軽減が可能です。
- アーチサポートインソール:足のバランスを整えることにより、圧の分散を目指す
- 圧力分散機能:特定部位への負担を減らす
- パッドの使用:ウオノメの芯部分を避けるためのドーナツ型パッドが有効
3. 歩行の改善
歩き方の癖を見直すことで、足への負担を軽減できます。
- 踵から着地し、スムーズに体重移動:前足部への過剰な圧力を防ぐ
- 適切な歩幅を保つ:小さすぎる歩幅は足裏への負担を増やす
- 姿勢の改善:猫背や前傾姿勢は足への負担を増加させる
靴屋さん的見解というささいな話

ここからはひとりごとになりますので、お気軽に読んでね。
タコ・ウオノメで来店される多くのお客様は、脱ぎ履きしやすい広い緩い靴を履いている事がほとんどです。狭いきつい靴を履いていて、足が痛くなるのは皆さま想像しやすいと思うのですが、ゆったりした靴が足に悪い影響を与えている事は、なかなか想像しにくいのかもしれません。
タコ・ウオノメの治療は基本的に皮膚科で行いますが、そもそも圧の集中がタコ・ウオノメの原因なので、皮膚科で治療したとしても、根本的な解決をおこなわない限り、間違いなく再発します。
外反母趾、内反小趾等からくるタコ・ウオノメの場合は、まず外反母趾や内反小趾等の原因からアプローチしていくことも大切になります。足のバランスが崩れると、タコ・ウオノメはできやすくなるので、まずは足に合った靴選びが第一優先になります。
タコ(胼胝)は激しいスポーツ等をやっていると少なからずできるものです。なのであまり心配する必要はありませんし、ある程度自分で削ったりして処置ができます。しかしウオノメ(鶏眼)の場合は芯が皮膚の内側に進んでいくため、痛みが強く、皮膚科での治療が必須です。間違っても自分で処置しようとしないよう注意してください。
少しでも不安がありましたら、足のチェックをすることをおすすめします!

ということで、今回はタコ・ウオノメについて記事にさせていただきました。
最後までお読みいただき、本当にありがとうございます。
足と靴の知識を深めることは、日々の生活に直結する重要な要素です。皆さまに役立つ情報をお届けできるよう、今後も現場での経験と、専門的な知識をもとに記事を投稿してまいります。
引き続き、足と靴の健康を守るための情報を発信していきますので、ぜひチェックしてください。
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