O脚や変形性膝関節症は、多くの人々が抱える問題であり、年齢が増すとともに増加傾向にあります。今回の記事では、これらの状態の原因や症状、そして靴やインソールを活用した解決策について詳しく解説します。
もくじ
O脚と変形性膝関節症:原因、症状、そして解決策
O脚とは?
O脚は、膝が外側に湾曲し、脚全体が「O」の形状を呈する状態を指します。反対に膝が内側にはいるX脚もあります。O脚の主な原因を以下に挙げます。
- 骨格の特徴:日本人に多い脛骨の内側への湾曲。
- 筋力の低下:特に内側広筋の弱化。
- 生活習慣:長時間の座位や不適切な姿勢

O脚がもたらす影響
O脚が進行すると膝に痛みを感じたり、膝に水が溜まる「関節水腫」になったりすることもあります。また、O脚は膝関節に偏った負荷をかけ、変形性膝関節症の進行を促進する可能性があります。
変形性膝関節症とは?

変形性膝関節症は、膝関節の軟骨が摩耗し、骨同士が直接接触することで痛みや変形を引き起こす疾患です。
主な症状
- 初期症状:動作開始時の痛み。
- 進行症状:膝の腫れや曲げ伸ばしの制限。
- 特有歩行:ラテラルスラスト(膝が外側にぶれる歩行)。
原因
- 加齢による軟骨の摩耗。
- 肥満や過度な負荷。
- O脚による膝内側への過剰な力(内反モーメント)。
靴とインソールによる解決策
靴の選び方
適切な靴は膝への負担を軽減し、歩行を安定させる役割を果たします。
- 推奨される靴:
- 接地面積が広いもの。
- 適度に厚みのある靴底。
- 紐やベルトで甲が固定されるもの。
インソールの役割
インソールは膝関節の負担を軽減し、歩行をサポートします。
- 効果:
- 足のアーチを支えることで膝の安定性を向上。
- 衝撃吸収により膝への負担を軽減。
- 膝のアライメントを整える為のサポート。

O脚用インソールと記載のあるものは、足の外側を上げているものが多く、扁平足を伴っている場合は、扁平足悪化に繋がるので注意が必要です。
日常生活での注意点
靴やインソールの活用に加え、以下の点に注意することで症状の改善が期待できます。
- 適度な運動:膝周辺の筋力を強化。主に内転筋の強化。
- 体重管理:膝への負担を軽減。
- 正しい姿勢:膝への偏った力を防ぐ。
靴屋さん的見解というささいな話

ここからは独自の見解になりますので、お気軽に読んでね。
O脚の悩みで来店される方も多いですが、「わたしO脚で悩んでいて」とお話しされる方の膝のチェックをすると、O脚ではない方も少なくありません。O脚のチェック方法としては、脚をしっかり閉じた状態で、膝の隙間が4横指(手の指が4本入る隙間)空いていると、O脚かな?判断する場合が多いですが、ほとんどの場合4本入らない場合が多いです。
なぜ、O脚と思われるのかというと、1つは膝がぴったりついてないとO脚だと思っている方がいらっしゃいますが、上記で示した通り、適度な隙間は問題ありません。そしてO脚の大きな原因と思われるのが、緩い靴を履いている事により、足趾を掴むような動きがでると、あおり歩行ができず、ベタ足になり、足の外側を接地するような歩行になっていきます。いわゆる2軸歩行となり、歩幅が狭まり、歩隔が広がります。姿勢も崩れ、変形性膝関節症に繋がっていきます。
変形性膝関節症で膝の軟骨がなくなると、基本的に再生能力はないので、最終的には手術で人工関節にするかという問題になってきます。その前にできることといえば、筋力と柔軟性をつけ、膝関節をまもっていくしかありません。
O脚や変形性膝関節症は歩行時の歪みが大きな原因なので、まずはしっかり足に合った靴選びをし、予防していくことが、大変重要と考えます。ご自身の靴、見直していきましょう!
ということで、今回はO脚と変形性膝関節症について記事にさせていただきました。
最後までお読みいただき、本当にありがとうございます。
足と靴の知識を深めることは、日々の生活に直結する重要な要素です。皆さまに役立つ情報をお届けできるよう、今後も現場での経験と、専門的な知識をもとに記事を投稿してまいります。
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