シンスプリントと言われたら

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シンスプリント(Shin Splints)、正式には脛骨過労性症候群として知られるこの障害は、特にランナーやスポーツ選手、学生では部活等を始めたばかりの子に多く見られます。本記事では、そのメカニズムや原因、適切な靴やインソールを活用した対処法について深く掘り下げていきます。

シンスプリントのメカニズムと靴・インソールによる対処法

シンスプリントとは?

シンスプリント

ンスプリントは脛骨(すねの骨)周辺に痛みを生じる障害で、以下のような特徴を持ちます:

  • 発生部位:脛骨の内側部分、下1/3部分に痛みを生じる。
  • 主な症状:運動中または運動後の鈍痛や圧痛
  • 対象者:特にランナー、新しい運動を始めた初心者、トレーニング量を急激に増加させた人。

この疾患は通常、過剰なストレスが脛骨に繰り返しかかることによって引き起こされます。

シンスプリントのメカニズム

シンスプリントの発症にはいくつかの要因が関与しています。シンスプリントは、すねの内側、特に脛骨(すねの骨)の下1/3に痛みが生じるスポーツ障害です。

  1. オーバーユース: ランニングやジャンプ動作の繰り返しにより、脛骨周辺の筋肉や骨組織に過度のストレスがかかり炎症を起こします。いわゆる使いすぎです。
  2. 筋膜の炎症: 脛骨を取り巻く筋肉(特に後脛骨筋やヒラメ筋)の緊張や微小損傷が炎症を引き起こし、痛みの原因となります。
  3. 足部のアライメント: いわゆる扁平足やハイアーチの場合、脛骨にかかるストレスが増加し、炎症につながります。

シンスプリントの原因とリスク要因

リスク

1. 運動習慣

  • 硬い地面でのランニングやジャンプの繰り返し。
  • トレーニング量の急激な増加(オーバーユース、キャパオーバー)

2. 解剖学的要因

  • 扁平足(アーチが低い足)土台の不安定さにより、後足部のアライメントが崩れ、その結果、後脛骨筋に負担がかかる。
  • ハイアーチ(アーチが高い足)筋の緊張が強くなるため、疲労が蓄積されやすい。
  • 筋力や柔軟性の欠如(特にふくらはぎ):脛骨周辺の筋群や腱膜の慢性的な炎症。
しばいぬ先生
しばいぬ先生

足のバランスが大きな要因のひとつになっているよ。

3. その他の要因

  • 不適切なシューズ(クッション性やサポート不足)サイズが合っていないなど。
  • 過去の足・脚の怪我によるアライメントの低下。

靴とインソールでの対処法

対処法

1. 靴の選び方

シンスプリントを予防し、症状を軽減するためには、適切な靴選びが重要です。以下のポイントを考慮してください。

  • アライメントの確認扁平足やハイアーチなど、足のアライメントに原因がある場合は、そのアライメントを整えることができる靴が、症状緩和の第一歩になります。
  • クッション性:ランニングや衝撃を伴う運動には、十分なクッション性を持つシューズを選びましょう。ただし扁平足の場合、過度のクッションは、不安定要素になるので注意が必要です。
  • 正しいフィット感:サイズが合わない靴は、足部や脛骨へのストレスを悪化させる可能性があります。

2. インソールの活用

足のアライメントに原因がある場合は、それを整えるインソールは重要な役割を果たします。

  • アーチサポートインソール
    • 扁平足の方には、内側縦アーチを支える設計の安定性を重視したインソールが効果的です。
    • ハイアーチの方には、クッション性を重視したインソールが推奨されます。
  • ショックアブソーバー
    • 衝撃を吸収する素材のインソールは、ランニングやジャンプ時の負担を軽減します。ただし基本的にクッション性は靴で得るようにしてください。
  • カスタムメイドインソール
    • 特に慢性的な症状に悩む方には、オーダーメイドインソールも選択肢のひとつになります。

予防策とリハビリテーション

リハビリ
  • ストレッチと筋力強化: 後脛骨筋やヒラメ筋のストレッチ、ふくらはぎの筋力強化トレーニングを取り入れる。
  • 適切な運動負荷: トレーニング量や運動強度を徐々に増やす。
  • リカバリー時間: 適切な休息をとり、筋肉などの組織群の修復を促進する。

靴屋さん的見解というささいな話

しばいぬ先生
しばいぬ先生

ここからは独自の見解になりますので、お気軽に読んでね。

シンスプリントで来店されるお客様の多くは、学生さんで部活を始めたばかりの子、またはもともと少し扁平足気味で、負担がでやすいけど部活を頑張っている子など、学生さんが多い印象です。シンスプリントは悪化すると疲労骨折につながる可能性もあるので、とても注意が必要です。

シンスプリントはスポーツ障害のカテゴリーで分類される場合が多いですが、店舗でお客様をみていると、扁平足気味のお客様にシンスプリントの痛みでる箇所を押すと、痛みを伴っている方も少なくなく、慢性的に脛骨の骨膜炎になっている方も少なくありません。長時間歩いた時にスネの内側が痛んだ場合は注意が必要です。

シンスプリントは基本的に、オーバーユース(使いすぎ)によるものが大きいので、基本的に安静にすることが最優先になります。ただ部活で頑張っている子は、部活を休むことに抵抗があり、どうにか靴とインソールでこれ以上悪化しないようにしながら、頑張っている子も多くいらっしゃいます。

そんな子達に触れていると、頑張ってほしいと思う反面、自分もそうだったのですが、頑張りすぎて症状が悪化し、半年ほど棒に振ってしまった経験もあるので、何とも言えない感情になります。必ず医師と相談しながら、続けるか、お休みするか判断していってほしいです。人生は長いですから…。

ということで、今回はシンスプリントについて記事にさせていただきました。

最後までお読みいただき、本当にありがとうございます。

足と靴の知識を深めることは、日々の生活に直結する重要な要素です。皆さまに役立つ情報をお届けできるよう、今後も現場での経験と、専門的な知識をもとに記事を投稿してまいります。

引き続き、足と靴の健康を守るための情報を発信していきますので、ぜひチェックしてください。

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